割烹着を着たヤクザ。すごいぞやまだくん鴨川旅館編Vol.3

つづき

 

出勤2日目の今日は昨日と変わり洗い場ではなく調理補助に。相棒は洗い場で僕はこちらがメインになるらしい。自分の好きな料理により触れられる分やっぱこっちのが良い。内容は社員の方が仕込んだ物を器に盛り付ける作業がメイン。慣れるまでは物の場所も分からないし量の調整が難しい。

 

そして昨日はいなかった二人の社員の方と挨拶をする。一人は細身のネックレスとギザギザしたピアスをつけて登場した若手。もう典型的なDQNて感じ。年下だが普通にこわい。もう一人は料理長。直近だと全裸監督の國村駿さんのような人である。調理場洗い場含めた板場のボスでありこの旅館、会社の部長でもあり両腕と脚に綺麗な和彫りが入っている。昔は川崎で飲食店数件の経営と"その道"もやっていたとのこと。シブくて雰囲気あってかっこよくて料理の知識もすごくて、僕ら派遣には優しいが絶対怒らせたらいかちい人だなというのが分かる。ちなみに車はアルファードでナンバーは5910。鬼痺れる。


喫煙所で小休憩していると作務衣を来たフロントや配膳をやってそうな女の子に会う。軽く話したあと

女の子「いつまでいんの?」

僕「年明けぐらいの予定すね」

女の子「え〜ほんとに〜?笑」


何が「ほんとに〜?笑」なんだ。すぐやめそうなツラにでも見えたのか?あん?こいつ初っ端からタメ口だし、この会話といい初対面の人と適切な距離の詰め方が出来ないやつまじで無理だな。数年前全員初めて会う20人以上いた飲み会でダル絡みの大暴れをし同い年の男に無理やりちゅーしようとしていた僕の話は忘れてください。


退勤後はジョイマン高木と遭遇。

高木「ギターの音結構聴こえます?」

僕「あ〜まあ笑少しだけ聴こえますかね笑」

高木「そっか〜あれアコースティックなんだけど」

エレキだろうがアコギだろうが関係ないだろ。てか音的にアンプ繋いでんだから正式にはエレアコじゃね。

高木「音量下げた方いいかな?うるさい?」

僕「ん〜まあ本当気持ち笑、気持ち少しだけ下げてもらえると助かるかなって感じですね〜笑」

高木「ちなみに何時頃寝てます?」

僕「22時ぐらいにはベッド入ってますかね〜」

高木「分かりました。そしたらその前には終わるようにしますよ。」

僕「本当っすか!助かりますすみません、ありがとうございます、お疲れ様でした〜」

ん?助かるのは事実だがすみませんもありがとうもこっちが言うことじゃなくね?一度も謝罪や感謝しなかったぞあいつ。寮で何やろうが自由だけどせめて同居人への配慮をするのともう少し申し訳なさそうにしていてほしい。


この後相棒から聞いたが高木は46才バツイチ子供2人持ち精神病棟複数回入棟経験ありアスペルガー症候群という情報を手に入れた。やはりヤバいやつっぽいな。本当に関わりたくないが同じ寮にいる以上最低限の接触は避けられない。ここは地獄か?これ以上絡まれないことを願うばかりだ。

 

 

つづく