そんな理由あるかよ。すごいぞやまだくん鴨川旅館編Vol.7

つづき

 

 

初休日の次の日。マジ働きたくねえなと思いながら出勤するも炙ったヤングコーンって平常時のちんこみたいだなあとか考えていたら午前の4時間が一瞬で終わった。お客さんが多く仕事が多かったのと少しずつ慣れてきたきたからかもな。はっはっは、余裕だぜ。


ここ何日か長靴での1日立ちっぱなしで毎日足が痛かったのだが中敷きを入れたら足の痛みが95%軽減された。100均の中敷きコーナーの前で用途別に種類があるのを見ながら「いや、あの厨房での仕事はもはやスポーツだろ」と熟考し選択した甲斐があった。

 

厨房には業者の人だけでなく近所のおじちゃんや従業員の知り合いの方などがよく見える。最近は國村料理長の"弟分"と呼ばれる人が来た。話の全てがそうってわけじゃないが「◯◯は△△に狙われた時に□□さんを庇って撃たれて死んだんだよなあ。」なんて話を普通にしている。その人は何故か野球のアップシューズを履いていたので、趣味で野球でもしているのかと理由を尋ねたら「これ履いてっとよお、街で狙われた時にすぐ逃げられっからよお」と教えてくれた。痺れる。

 

高木は近くに住んでいる女性社員のお宅に毎日夜遅く何かしらの理由をつけて伺っているとらしい。本気で気持ち悪がられ、ウザがられ、怖がられていた。自分もギターの音などで被害を被っているが、一旦そういうのは置き一歩引いた目で見てみるとこいつの行動おもろいな。身の回りではなく自分に影響が及ばないところにあるんだとしたら、狂気ってのはそれはそれで魅力のあるもんだ。ホラー映画とかもそれと一緒だと思う。あんなん自分が体験したら楽しめるわけないしね。まあ毎日朝早いのに眠れないし他にも何が起きるか分からないのでそんな変なやつと一つ屋根の下で生活するのは普通に無理だけど。今のところなるべく関わらないことに成功しているが、何しろ会社も住む場所も一緒なのでいつ何が起きてもおかしくない。狂気が僕の身に降りかからないことを祈る。

 

 

つづく